第10回アスパラガスの会 レポート(2010/11/27)

第10回アスパラガスの会 レポート

遅くなりましたが、第10回のレポートをアップさせていただきます。
記録をやっていただいた、Mさん、ならんどさん、ありがとうございました。

日時:2010年11月27日(土) 14時から15時45分まで
テーマ:明るく生きよう、アスペルガーライフ。〜二次障害の防止〜

参加者数 21名(当事者19名、非当事者2名)


★ショートスピーチ★ ならんど 

中学時代ひどいいじめに遭い不登校後、摂食障害になる。
治療が軌道に乗って学校に行けるようになっても、机を見るだけで吐いたりするので、
保健室で授業を受けたりした。

精神科の門をたたいたのは、高校2年生のとき。
その後、うつ病により入退院を繰り返す。
就職しても、パニック障害で電車に乗れず退職したり、結婚して出産してからうつ病を悪化させたり
2次障害から逃れられたことはない。

病気になって15年近くの間に思ったのは、2次障害を防ぐには

「自己肯定感は大事」

ということだった。


==★グループディスカッション★==

◆◆狸穴猫グループ 記録 Mさん


メンバー 男性4人 女性 7名 計12名(うち非当事者2名)

二次障害にかかったことのない人は?……いない!
 →二次障害によって、「発達障害」であることに気づくようなもの。


・非当事者・女性Aさん(中学生の息子さんがアスペルガー症候群。息子さんは欠
席)
 →息子さんの場合

人間関係……
 習い事(武道)では週に2時間ほど一緒に過ごすだけなので、面白いやつだと思っ
てもらえたが、進学塾に行くと1日7〜8時間も一緒にいると「空気読めない」といっ
て、引かれるようになった。ただ本人が鈍いので、周りに引かれていることにもあま
り気づかなくて、その点は良かったのだが。

 皆と違うから、私立中へ進学。
 そこで、「自分はなにか違うんじゃないか」と感じるようになった。
 →発達障害の受診へ。



・当事者・女性Bさん

 学校の人間関係は、ノルマのようなものだった。
 学校は地獄、家は天国(←学校でのストレスから解放される分)。
 (親もまた同じような性質の人間だったので、親の理解もあった)
 学校でさんざん神経使って疲れ、家に帰ると10時間くらい寝ていたりした。

 就職したとき、「こんなに仕事のできない人は初めて」といわれた。
  →例)いきなりレジに立たされて、パニックになった。

 怒られるのが恐怖になって、怒られそうになる前に取り繕う癖がついた。
  →例)わかっていなくても、反射的に「はい」と言ってしまったり。
 いかに怒られないようにするかに神経を使うようになり、よけいに仕事そのものに
集中できなくなり、また失敗をしてしまうという悪循環に。

 転職を繰り返してわかったのは、「自分が何をわからないのか」がわからないとい
うこと。
 状況判断が苦手。その場でとっさにはわからない→後でわかってくる(理解に時差
がある)。


・当事者・女性Cさん

 周りから(自分の評価として)よく言われたのは、
  ・空気が読めない。
  ・臨機応変ができない。
  ・話が長い。
  ・自分のことしか考えていない。

 子供の時は面白がられた。
 が、中学生にもなれば、周りに入れなくなった。
  →そこでとった自己防衛策は、見た目を派手にして一見怖そうにして、人を近づ
かせないようにした。
   見かけを派手にしたら、派手なグループに入れてもらえた。そういうグループ
ではみんな自分のことが一番好きだから、自分がコミュニケーションが変でも、気に
されなかった。
  →こうして学校生活を、いじめられたり仲間外れにされたりせずに乗り切った。

 学生時代にファーストフードでアルバイトしたとき、いろんなことを同時に判断し
て動くことを求められ、「こんなところでは自分は死ぬ」と思った。
 その体験から、自分に向いていない職種というものを学び、逆に自分にできそうな
職種は何かを(学生時代から)考えるようになった。
  →就職にあたって、ひとりで黙々と作業に集中できそうなコンピュータの仕事を
選んだ。


 コンピュータの仕事自体は向いていたが、職場のコミュニケーションでつまづい
た。
 例)「それくらい自分で考えろ」といわれ、教えてもらえない。しかし「自分が何
をわかっていないのか」がわからなかった。
 例)悪気はないが、“失言”してしまう。
    ある作業中に別のことを言われても、急に頭が切り換えられないし、いま作
業中のものを終わらせてしまわないと気が済まない(次のことに移れない)特性か
ら、悪気なく「いま作業しているから黙っててください」と先輩に言ってしまった
り。


 男性は比較的「変わった女の子」として大目に見てくれるが、同性(女性)は厳し
い。


・当事者・男性Dさん

 幼稚園の時……とにかく発想力が豊かで、一目置かれていた。
 高校では周りとの価値観の違いも顕著になって、勉強への意欲もなくなり、通うの
が辛くなった時期もあったが、自分の納得できる道を行けばいいと前向きに思えるよ
うになり、大学にも進学。

 大学のとき、あるNPOに入って活動した。
  →パソコンを使いこなしたりデータ分析など一つひとつの作業に対する能力は
あったのだが、そこがピラミッド型の組織で、自分は組織の中で歯車が合わない存在
だったため、精神的に追い詰められた。
  →躁とうつを繰り返すようになった。

 ・ゴールや目的「何のために?」が見えないと、動けない〈納得するまで動かな
い〉。
 ・自分の指図しか受けられない(他人の指図は受けられない)。

  →対策)自分に合った環境として現在、他人の指図を受けず自分で決めて動いて
いける“しばられない世界”で仕事をしていっているところ。

 ・時間管理ができない。
  例)時間との兼ね合いを考えず、際限なく構想を広げてしまって、結局手に負え
なくなってしまうパターンが多い。
  例)時間の感覚がないのと、納得できるまで作業を辞めることができないため、
生活リズムが崩れてしまいがちだった。→睡眠障害に。
   →対策)夜になれば作業(用事)が終わっていなくても切り上げるようにし、
家に帰って眠るようにした。→リズムが整うようになった。


・非当事者・女性Eさん(Dさんのお母さん)

 息子がアスペルガー症候群であるらしいとわかって、腑に落ちた。
 今までずっと、突飛な行動があるたびに「どうしてこんなことをするのだろう?」
と不思議に思ってきたから。

 ただ積極奇異型で、どこへ行ってもすぐに友達を作るのはいいけど、誤解されたり
でトラブルを起こすのが心配。
 誰のこともすぐに信用してしまったり、相手の言うことを全部信じてしまうから、
騙されることもあった。


・当事者・女性Fさん

 漫画家のアシスタントをしていた時に、鬱になった。
 漫画自体は一人で作業できるから性に合っているが、編集者とのやり取りで苦労し
てストレスになった。

 漫画家の先生(自称ADHD)が発達障害を知っていたから、自分も診断にかかっ
た。
 →最初は自分もADHDだと診断された。
 →「いや、どうもコミュニケーション障害もあるなあ」と自分で感じるようにな
り、再び別の医者に受診。
 →今年の6月に広汎性発達障害と診断がついた。

 今は、2〜3年の闘病生活を経て、鬱も治っている。
 →とにかく病気にならないよう無理せず、舞台の脚本や漫画をかいたりして生活
中。


・当事者・男性Gさん

 30代初め頃から7年間ひきこもっていた。
 →精神科を受診。うつ病、睡眠障害、対人恐怖、強迫性障害などの診断を受ける。

 インターネットでアスペルガー症候群のことを知って受診に。
 →39歳でアスペルガーと診断される。それで今までの生きづらさの原因がわかった
気がして、気持ちが落ち着いた。

 現在、医者に勧められデイケアに通っている。


・当事者・男性Hさん

 10年前からドクターショッピングをしてきた。発達障害のことは最近わかったばか
り。
 10年ずっと同じ担当医だが、最近その先生自身から「自分も発達障害者らしい」と
いわれ、戸惑っている。

 うつの治療を長く続けているが、そもそも自分はうつなのか?と疑問に感じるよう
になった。というのも、好きなことには動けたりするから。

 また定型者と発達障害者では脳機能の仕組みが違うとすれば、普通のうつ病と発達
障害ベースのうつ病とでは、処方されるべき薬も違うのではなかろうか? という疑
問も抱いている。


・当事者・男性Iさん

 昔から周りとずれていた。一人だけテンションが高かったり、皆と違うところで一
人笑ったり。
 周りが見えず、よく一人で突っ走ってしまうため、「あいつ違う」といって排除さ
れてきた。
 学生時代も社会に出てからもずっと、人と打ち解けられず孤独。



◆◆ならんどグループ 記録:ならんど

メンバー:男性6人 女性3人 計9人(全員当事者)


*どんな2次障害で苦しんだ?*

うつ病→4人
躁うつ病→1人
PTSD→1人
2次障害はない→1人
はっきりわからない→2人


*2次障害のどこが一番しんどかった?*

・死にたいと思ったこと
・自殺未遂
・フラッシュバック
・作業が遅くなって人から責められる
・疾患により人間関係がうまく保てない
・自己評価が低下したこと


*どうやって2次障害から脱した?*

・自宅近くの踏み切りで人身事故があったのを見て自殺するのをやめた。
・できないことは、家族にまかせるようにした。
・好きな小説家のサイン会をきっかけに外に出られるようになった。
・負の感情をばねに前向きになった。
・転職してストレスが軽減された。


*2次障害なしで来られた人はどうしてだろ?*

・自分のペースで生きてきた。
・あえて集団に群れず、少人数の仲間を作って乗り切った。


*まとめ*

2次障害に苦しんでいる人は、たいてい小学校から高校までいじめにあっていた人でした。
また、障害が元で日常生活がうまく回らないでストレスを抱えてることも原因でした。

2次障害になったら、早めに病院を受診して、信頼できる人に話を聞いてもらうようにすると
軽減できるのではと思います。(ならんど)



──(全体ディスカッション)二次障害にならないためには──


★二次障害にならない環境へ“逃げる”のがコツ!

・(二次障害にかかるかどうかは)、入るグループ(そこにいる人たちとの相性)に
よって大きく左右される。
 →自分を否定ばかりするような人たちだとNG!
  その相手のほうも、発達障害のことを知らないから、こっちの言動などの理解に
苦しみ、ストレスがたまっている。
  お互いのために、離れるのが良い。「逃げちゃいけない」という思い込みは捨て
てしまっていい。



★2年目を終えて(書記:ならんどより)

2年目、無事に終わりました。
一番最初にイエローカードを作ったのですが、1回も発動することもなかったので
すごく恵まれてるのかなって思ってます。

この後の2次会は、まみあなねこさん家族以外は全員参加でした。
正直、驚きました。過去最高の19人参加だったのでΣヽ(゜Д゜; )ノ
(↑2次会に使わせていただいたお店の方、長時間占領して申し訳ありませんでした。)
2次会に参加していただいた方、遅くまでお疲れ様でした( ^▽^)

次から3年目を迎えますが、スタッフが2名仕事や家庭の事情で抜けます。
私(ならんど)も、仕事の都合で毎回は来れなくなりました。
でも、スタッフはできる限りで続けようと思います。
これからもどうぞよろしくお願いします。

テーマ : 発達障害
ジャンル : 福祉・ボランティア

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アスパラガスの会は大阪南部を拠点にする、広汎性発達障害当事者による自助組織です。2ヶ月に1回の「集い」をベースに活動しています。

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